BMWに付いた傷の修理をする際、できるだけ費用をかけたくないと考えている方は多いのではないでしょうか。

修理費用を抑えるためには、あらかじめ費用にかかわる要素を把握しておくことが大切です。特にBMWは輸入車という性質上、日本車より修理費用が高額になりやすい点も考慮しつつ、修理内容や依頼する業者を検討する必要があります。

本記事では、BMWの傷を修理する際にかかる費用の相場を踏まえつつ、修理の注意点や自動車保険の必要性について解説します。

BMWの傷の修理費用はいくらかかる？

BMWに付いた傷の修理にかかる費用は、傷の状態や車種の違いによって大きく変動します。

飛び石による小さな傷や浅い擦り傷の場合、あまり費用はかかりません。軽微な補修だけであれば、数千円程度で済みます。

一方、遠目から見てもわかるほどの大きな傷が入っている場合、大がかりな補修や部品交換が必要になるため、修理費用も高くなりがちです。最低でも数十万円はかかるケースが大半なので、まとまった資金を確保しておきましょう。

また、車両の年式が古かったり、限定モデルなどボディカラーの希少性が高かったりする場合、部品調達や作業の難易度が上がるので、その分だけ修理費用もアップします。

参考事例としてBMWのバンパー修理の費用相場を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

◇BMWのバンパー修理の費用相場

バンパー修理に関する費用の相場は以下のとおりです。

キズ（5cm×5cm）：3～5万円

キズ（15cm×15cm）：5～10万円

バンパー交換：18～30万円

キズの補修の際には、キズが目立たないよう周辺の塗装も行なうため、キズの大きさに応じて修理費が変わります。また、ご紹介したバンパー修理の費用相場は、バンパーのみの修理費用であるため、バンパー以外にも修理することになると別途費用がかかるので、ご注意ください。

◇バンパー修理のポイント

キズやへこみが大きいとバンパー自体を交換する必要が出てくるため、キズ補修と比べると費用がかかってしまう可能性が高いです。バンパーのキズの修理のみの場合と、バンパー自体の交換の場合では費用が大きく異なるため、事前に修理の程度や費用感を確認しておきましょう。バンパー交換の際に中古バンパーを使うと費用を大きく抑えられる場合もあります。

BMWの修理費用が高くなる理由の一つに、使用部品の輸送コストが高いことが挙げられるでしょう。BMWの製造元はドイツであり、日本に輸入して販売されているため部品代をはじめとする各種費用は高額になりがちです。

純正パーツでの交換の場合は、ドイツから船などで輸送する必要があり、そのコストが修理費用に上乗せされてしまいます。また、部品の調達には時間がかかるため、修理期間も長くかかることを想定しておきましょう。

純正パーツは使わず、ご自身で持ち込んだ中古部品を使えば費用を抑えられるため、検討してみるのも一つの方法です。

BMWの修理はディーラーと民間工場どっちに任せるべき？

車の修理を依頼する際の選択として、ディーラーや民間工場が挙げられます。この2つのおもな違いは以下のとおりです。

◇純正にこだわるならディーラー

ディーラーは、メーカーの車種や性能を知り尽くした専門の整備士が対応してくれることが一番のメリットです。BMWに搭載された精密センサーの取り扱いや、メーカーが指定している塗装の規定などにも対応します。

デメリットは、民間工場に比べ費用が高額な傾向にあることです。純正パーツを使用して修理するため、部品代が高額になりがちです。また、ディーラーに依頼した場合でも、対応するのは修理や点検のみです。板金や塗装は専門業者に外注することになるため、納期がかかります。

◇費用を抑えたいなら民間工場

民間工場は、ディーラーのように特定のメーカーに特化しているわけではありませんが、複数のメーカーの車種を扱っていることから、対応力の高さが強みといえるでしょう。

純正パーツ以外でも修理が可能であり、リサイクルパーツの使用で費用を抑えることも可能です。また、キズがある場所すべてを修理するのではなく、目立つ場所のみ修理するなど、予算に合わせて柔軟に対応します。

民間工場は地域密着型の経営をしていることが多く、車に関してトラブルがあったときに相談しやすいことも魅力といえます。

BMWの傷を修理する際の注意点

BMWの傷を修理する場合、以下のような注意点があります。

• 複数の業者に見積もりを依頼する
• ディーラーでメーカー保証を適用する
• 追加整備・修理にあたって事前連絡を求める

それぞれの注意点について概要をまとめました。

◇複数の業者に見積もりを依頼する

業者によって修理費用は変わるため、複数の業者から相見積もりをとって比較することが大切です。例えば、同じ民間工場でも企業や店舗によって修理メニューが異なったり、金額に大きな差があったりするケースは珍しくありません。そのため、事前にきちんと確認する必要があります。

修理費用の大小はもちろんですが、担当者の応対内容やレスポンスの速さもチェックすべきです。見積もりだけなら無料で依頼できる業者が多いので、3社程度を目安に問い合わせてみましょう。

◇ディーラーでメーカー保証を適用する

ディーラーで車を購入した場合、メーカー保証期間内なら無償もしくは格安で修理してもらうことができます。ただし、修理内容が保証対象に含まれないケースもあるため、あらかじめ確認しておくことが大切です。

◇追加整備・修理にあたって事前連絡を求める

傷の状態や修理箇所によっては、追加整備・修理が必要になるケースもあります。当然ながら追加費用が発生するため、その際は事前に連絡をするよう担当者に念押ししておくと安心です。

BMWの傷の修理に自動車保険は必要？

BMWに入った傷を自動車保険で修理すべきかどうかは、以下で解説するメリット・デメリットを踏まえて検討しましょう。

◇自動車保険で修理するメリット

自動車保険を適用した場合、修理費用として保険会社から保険金が下りるので、金銭的な負担を減らすことができます。先述のとおり、BMWの修理費用は高額になりやすい傾向があるため、それをカバーできる点は魅力的です。

また、保険会社と提携している業者に依頼すれば、修理をスムーズに進めることができます。

◇自動車保険で修理するデメリット

自動車保険を適用すると等級が下がるので、翌年度の保険料が上がってしまいます。保険料の上昇分が修理費用を上回る場合、結果的に損をするため、特に注意が必要です。

また、エコノミー型（限定型）に加入していたり、免責金額の設定が高かったりすると、保険自体を適用できない可能性があります。

エステックカーサービスのBMW修理事例

エステックカーサービスによる実際の修理事例を2つご紹介します。

◇BMW・3シリーズ・F31のリアバンパー修理

リアバンパーの修理事例です。バンパーの変形と塗装剥がれなどのキズが確認できます。

修理前

修理後

この事例では、まず、リアバンパーを一度外し、変形箇所の修理を行ないます。続いてパテを使用して成型したあと、塗装の工程へ移ります。塗装が仕上がったら車本体に組み付け、最後に磨いて完成です。

実際の修理の工程は以下のページをご確認ください。

事例ページ：BMW・3シリーズ・F31のリアバンパーを修理しました。

◇BMW・3シリーズ・F30のフロントバンパー修理

フロントバンパー、ロッカーカバー、トランクパネルの計3ヵ所の修理事例です。フロントバンパーについては、へこみはないものの、塗装の削れが確認できます。

修理前

修理後

この事例では、まず、研磨によるキズ取りから始めます。その後、バンパーの素地が出たところでサフェーサー塗装を行ないます。部分補修での対応であるため、最後に磨きをしたらフロントバンパーの修理は完了です。

実際の修理の工程、ロッカーカバー、トランクパネルの修理については以下のページをご確認ください。

事例ページ：BMW・３シリーズ・F30の修理をしました。

まとめ

BMWの傷の修理費用は、傷の状態・車種・年式・業者など複数の要素が絡み合って大きく変動します。一概にいくらとは断定できませんが、日本車と比べて部品調達にコストと時間がかかりやすいため、予算には余裕を持たせたいところです。

費用を節約したい場合、民間工場に依頼することをおすすめします。さまざまなメーカーや車種に対応できるため、BMWのような輸入車でも安心です。

エステックではあらゆる輸入車の整備を行なっているため、ぜひ一度お問い合わせください。