エステックカーサービスのＩです。

今回はマセラティ　グラントゥーリズモ不動修理作業事例をご紹介します。

レッカーにて入庫。

現車はＭＣシフトと呼ばれるセミＡ／Ｔ。

（構造的にはシングルクラッチの２ペダルＭ／Ｔ）

エンジン始動するがギヤシフトボタン操作しても走行レンジに切り替わらない。

点検をするとＭＣシフトの作動油が激しく漏れていました。

ＭＣシフト車両はトランスミッション位置がリヤアクスル直前になる

トランスアクスル方式。油圧作動のシステムがトランスミッションに取り付けられています。

今回はクラッチを制御する油圧ホースに損傷があり、その損傷箇所からの作動油漏れによる

車両不動（トランスミッション作動不良）と判定しました。

クラッチハウジングからプロペラシャフトチューブを介してトランスアクスルへ接続されています。

ホースはプロペラシャフトチューブに固定されているので交換には一番後ろに位置するトランスアクスルから

前方へ順番に取り外す必要があります。

まずはマフラー廻り一式を外したあとトランスアクスルを外します。

クラッチハウジングから延びたプロペラシャフトチューブが見えます。

クラッチにつながるホースの一部が見えます。

今回の不具合主原因です。

外れたプロペラシャフトチューブ

とても重たい部品で一人で持ち上げるのはきびしいです。

プロペラシャフトチューブ外すとクラッチハウジングが見えます。

今回、クラッチディスクは摩耗限度ではありませんでしたが

ここまでの分解作業はお気軽にはできないので一緒にクラッチ廻りの交換作業も

行います。

純正部品のクラッチディスク。

黄色のラインはバランスの目印

フライホイール側にも黄色のライン

組みつけの時は１８０°ずらして組みつけます。

レリーズシリンダー及びクラッチストロークセンサーの交換

当然純正部品での交換

古いレリーズシリンダーを外したところ

レリーズシリンダーにはクラッチストロークセンサーが読み取る部品が付いています。

内部には磁石が組み込まれていてストロークセンサーは磁力を読み取り

位置を検出しています。

新旧のクラッチストロークセンサー。

損傷した油圧ホースを外していきます。

新しいホースに交換しました！

ＭＣシフトの油圧ポンプも交換します。

古いポンプを外し新しいポンプへ交換

取り外した部品を全て組みつけます。

組み付け後ＭＣシフトの油圧ラインのエア抜きを行いました。

作業後ロードテストを行い異常のないことを確認して作業完了です。

今回はご利用頂きありがとうございました。

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