自動車メーカーとして歴史も古く、世界各地にファンも多いプジョー。ハンドリングがクイックでしなやかなため、その乗り心地は「猫足」とも称されるほどです。

しかし、輸入車の場合、故障が不安という声もよく聞きます。今回は、プジョーの故障率や、長く乗るためのコツ、さらには故障した際の対応方法などを紹介します。

プジョーは実は故障が少ない？

プジョーはフランス国内のなかでも技術力があり、実際は故障が少なく、信頼性の高いメーカーです。「故障しやすい」というイメージは、日本とフランスの文化や環境の違いに原因があります。

◇プジョー自体が故障しやすいということではない

日本とフランスでは、メンテナンスへの考え方が大きく異なります。日本ではオイル交換や車検はメンテナンス、部品交換や軽度のトラブルは故障と考えるでしょう。

しかし、欧州では劣化した部品の交換や、トラブルの修繕までをメンテナンスと捉えており、軽度のトラブルでは故障と考えません。

欧州車はこの前提をもとに修繕を繰り返すため、故障が多いイメージが定着したと考えられます。

また、日本とフランスでは走行環境も異なります。日本はフランスに比べ、高温多湿で渋滞やストップ＆ゴーが多く、自然と車に負荷のかかる乗り方をしがちです。

そのため、欧州での走行を想定しているプジョーは、トラブルが発生しやすい傾向にありました。

しかし、近年は部品改良や、日本国内でのテストも実施しており、プジョーの故障は減少傾向にあります。

◇故障率が低いランキングでは上位にランクイン

アメリカの調査・コンサルティング機関J.D.Powerがドイツのユーザーを対象にした聞き取り調査における、自動車の耐久品質ランキング（2018年）は下記のとおりです。

（出典：J.D.Power Press Release『Vehicle Owners in Germany Cite More Problems with Premium Vehicles than Volume Vehicles,J.D. Power Finds』）

このように、プジョーは6位に入っています。スコアも1位のトヨタと大差がなく、品質は世界でもトップクラスといえるでしょう。

プジョーに長く乗るための3つのポイント

ここでは、プジョーに長く乗るための3つのポイントを紹介します。

◇こまめにメンテナンスしましょう

日ごろから車の状態をよく見て、メンテナンスをこまめに行なうことで、安心・安全に車を使用することができます。

洗車の際には、ボディの傷やエンジンルームの匂い、タイヤの摩耗状態や空気圧など、車の状態をよく確認しましょう。また、部品によって交換や補充のタイミングが決まっているので、併せてチェックしてください。

メンテナンスの項目について、以下に一例を挙げておきます。

◇定期的に走行させましょう

愛車を長持ちさせるなら、定期的にある程度の距離を走ることも必要です。車は長期間走らせていない場合、次回の走行時にエンジンや部品に急激な負荷がかかり、故障しやすくなります。

できれば1週間に一度、最低でも30分／往復15kmは走行させたいところです。

また、短距離でスピードの遅い運転を繰り返すと、エンジンに変な癖がつきやすくなります。たまには引っぱるように加速するなど、運転にメリハリをつけることでスムーズな走り心地を維持できます。

◇中古車の場合は状態をよく確認してから購入を

中古車は、走行距離、年式、外装・内装の状態、電装系の動作状況、タイヤの状態、車検の残り期間などをよく確認してから購入しましょう。

走行距離が多く、年式が古い車ほど、経年劣化などで故障のリスクは高まります。

また、定期点検整備記録簿の有無も確認してください。記録簿がない場合、これまでの点検や整備の状況がわからず、車の状況を正確に把握できません。

もしプジョーが故障したと感じたら？

車は安心・安全に乗れることが第一です。もしプジョーが故障したと感じたら、早めにプロに見てもらうことをおすすめします。

◇気になる症状は早めに見てもらう

車の故障には何らかの兆候があります。小さな症状でも、放置しておくと重大な故障につながることがあるため、走行音やエンジンをかけた際の匂いなどには日頃から注意しておきましょう。

少しでも気になる症状がある場合、迅速に対応してくれるプロに見てもらうことが大切です。その際、異音や異臭の発生場所と状況を正確に伝えると、原因究明がスムーズに行なえます。

◇費用を抑えてプロの技術を受けたいなら民間工場がおすすめ

車の修理は、ディーラーか民間の整備工場で行ないます。「ディーラーであれば安心して車を預けられる」と思う方も多いかもしれません。

しかし、ディーラーでの修理は決められた範囲でしかできなかったり、純正品しか使用できなかったりするなど制限が多く、費用も高額になりがちです。

一方、民間の整備工場では部品や修理箇所も融通が利くため、比較的コストを安く抑えられます。

民間の整備工場は、ディーラーから整備依頼を受けているところも多く、専門知識や技術力はディーラーと遜色ありません。

部品があれば即日で修理できることもあります。早く安く修理したい場合も、民間の整備工場がおすすめです。

ただし、整備工場によって技術力や得意分野は異なります。依頼する際は、その整備工場の得意分野や評判、また国から「認証工場」「指定工場」の指定を受けているかという点も、確認しましょう。

まとめ

プジョーは故障が比較的少ない車といわれています。適切なメンテナンスを行なうことでより長く安心して乗ることができるので、定期的に状態の確認をすることが大事です。

万が一故障したと思われるときは、早めにプロにチェックしてもらってください。

エステックカーサービスは、専門技術が必要とされる欧州車の修理や板金塗装に長年携わり、豊富な経験があります。

プジョーの12ヵ月点検やオイル交換、車検やトラブルへの対応なども承りますので、お気軽にご相談ください。